ロゴをillustratorで作成する方法とアイデアのパターン

企業やサービスなど、視覚的に目立たせる方法としてロゴはあらゆるところで使われています。

有名な大企業のロゴのように、サービスや商品を誰もが見たことのあるものに成長させれば、そのブランド価値は非常に高くなるのです。

ロゴはデザイナーに依頼して作ってもらうものでもありますが、自分で作ることも可能です。どういった方法があるか見て行きましょう。

illustratorの特徴

ロゴの作成にはAdobe社のillustratorが使われます。illustratorはベクター形式のデータで作図できるソフトで、これは絵を描画するのではなく、位置情報のデータとして保存するのです。見た目は絵になりますが、いくら拡大しても線は粗くならず、綺麗なままです。

このillustratorでロゴを作成すると、例えば名刺用に小さく作ったロゴを、パンフレット用に拡大して表示させても同じ綺麗さを保てるのです。

もちろんillustratorではない描画ソフトでもロゴは作れますが、こういった汎用性の高さからillustratorは選ばれています。

パンフレットでも分かりますが、ポスターにロゴを載せたい、会社の看板に表示させたいといった場合、かなりの大きさまで拡大しなければなりません。元々のサイズが名刺用だった場合、どうしても画像はぼやけるか粗くなってしまいます。

そういった様々なことに使われるのがロゴなので、予めベクター形式のデータで作成するのが一般的になっているのです。

プロのデザイナーに依頼する場合でもベクター形式を指定したり、ベクター形式以外にすぐ使えるドロー形式で何種類かのサイズを提出させることが多くあります。

「ロゴが必要な方におすすめする作成方法」

ロゴ作成を依頼できる場所

もし外部に依頼する場合、プロのデザイナーに頼む以外にも方法があります。クラウドソーシングと呼ばれるサービスでは、スキルを持っている個人に直接依頼ができるマッチングを行っており、ロゴ作りの依頼もできるのです。

中にはコンペティション形式で、こちらが指定したテーマでロゴを募集し、応募されたたくさんの候補の中から選べるタイプのものもあります。コンペティションなので全員に報酬を支払う必要もないので、コストパフォーマンスに優れた依頼方法と言えるでしょう。

もちろんそういった個人への依頼の場合でもillustrator形式で提出してもらうことが基本となっています。そのため、コンペティションに参加する個人のデザイナーでもロゴ制作はillustrator形式で行うのが常識です。

ロゴは目に入る画像さえあれば良いのではなく、使う時のことを考えてしっかりとデータとして確保する必要があるのです。photoshopなどの形式では縮小する分には問題ないですが、拡大でぼやけてしまっては使えないデータとなってしまいます。

ロゴ作りのパターン

ロゴを作る場合、いくつかのパターンがあるので見て行きましょう。まず社名のアルファベットを使う方法があります。これは会社名ではなくサービスだったりブランドだった場合も使える方法で、アルファベットの格好良さを使ったデザインです。

今現在でもGやFは会社名をイメージさせるアルファベットになっていますが、そこまで有名な物でなくても、頭文字から数文字持って来てフォントを当てはめると格好良くなります。そこに背景として絵や図、イメージアイコンなどを添えると簡単にロゴ的なデザインになります。

字も絵も、色を付けてグラデーションにしたり影を付けたり、縁を付けることでスタイリッシュさは演出できます。デザインとセンスの良さというものは正解がないため、プロのデザイナーでもない限りは繰り返し試してみるしかありません。

色合いが上手く行かないならひたすら組み合わせて試すか、格好いいデザインを真似てみるのも有効な方法です。完全な真似は駄目ですが、似た色合いでどういったイメージを持ちやすいかなどは色彩の知識として存在しているので、まずはそれを調べたり、真似してみて感じを掴みましょう。

イメージの方向性

社名ではなくサービスであったり、商品にもロゴは付けられます。対象のものが子供向けだったり、やさしい気持ちを持たせたいものだった場合はロゴ作りにも工夫が必要です。スタイリッシュさはどの場面でも万能という訳ではないのです。

例えば、暖かい雰囲気を出すために敢えてちょっと下手な絵にしてみる手法もあります。子供向け玩具などで、それこそ子供の描いた絵のようなロゴを見掛けることもあるのではないでしょうか。ロゴは対象になる消費者の気持ちになって考えるべきもので、それを意識せず売る側がとにかく格好いい物を付けても上手くいかないのです。

サービスによって、ロゴからイメージさせる手法も使えます。理路整然としたデータの整理が出来るサービスのロゴなら、角が堅く線の細いフォントが向いています。ネット関連ならば青や緑の薄い背景に、キリッとしたイメージを持たせる文字を載せることによりサービスの内容を想像させるデザインにできるのです。

これは一例ですが、デザイナーもゼロから発想しているのではなく、その商品やサービスの内容からデザインを作り上げています。その考え方をトレースすることにより、デザイナーが作る物に近いデザインを生み出せるかもしれないのです。

既存の植物や動物を使う

アルファベットの一文字を使ってしまう発想の繋がりとして、植物や動物を使う方法もあります。アップルが分かりやすいところですが、リンゴのマークが既に一企業を連想するものになっています。ではこれをオレンジならどうか、キャベツならどうかと発想を広げていき、植物ではなく動物なども選択肢に挙げていきます。

麒麟やキツネも使われていますが、麒麟などは架空の動物です。そう考えるとファンタジーでよく登場する動物などもロゴにするには特に問題がないことに気付くはずです。元からイメージを持っているものをロゴに使ってしまうことにより、消費者からすぐに認知してもらえるという利点があるのです。

もちろん凶暴なイメージがある動物はその危険性も生まれるため、サメやクマなどは注意が必要です。しかしそこからもたらされる格好良さや可愛さなどは、なかなか捨てられない利点でもあるのです。ロゴのデザインをする時、検討する価値はあるテーマと言えます。

規模は小さなうちは自作ロゴで済ませる

あらゆる場面で必要になるロゴですが、全てを依頼していてはお金が掛かってしまいます。ある程度小さなものは自分で作ってしまい、もし大きな広がりを見せそうであれば、改めてデザイナーに依頼することも可能なのです。

もちろん依頼する時は、様々な媒体で使うことを考えてillustrator形式でデータをもらうことを忘れないようにしましょう。